中山栗栽培体験日記(2024.10.16更新)
2024.10.16
1.「中山栗」とは
2.中山栗の栽培方法の紹介
3.中山栗を使った商品
1.「中山栗」とは
伊予市の「ますます、いよし。ブランド」と愛媛県の「”愛”あるブランド」に認定されている「中山栗」を知っていますか?
かつて将軍家に献上されたこともあると言われる中山栗は古くから、年齢、性別を問わず皆に愛されてきました。
今回は、中山栗の魅力についてお伝えします。ぜひチェックしてみてください。
中山栗は、標高、日当たり、水はけ、昼夜の寒暖差など、美味しい栗が育つのに適した様々な条件がそろった伊予市中山町で栽培されています。粒が大きく、糖度の高い濃厚な甘みが特徴です。
特に銀寄と呼ばれる品種は、品質も安定し、大玉で甘い食味が特徴で、糖度の高い濃厚な甘みが特徴です。
五大栄養素をすべて兼ね備えた栗は、栄養豊富で低脂質なヘルシー食品。ビタミン類も多く、なかでもビタミンCは柑橘類並みに含まれているそうです。さらに、食物繊維も豊富に含まれているそうです!
2.中山栗の栽培方法の紹介
美味しい中山栗が作られる背景を知れば、より美味しく中山栗を食べることができるはずです!ここでは、1年間を通して中山栗の栽培を体験し、皆さんに紹介していきたいと思います。
JAえひめ中央 栗部会長の三ツ井守恵さんにお世話になります。よろしくお願いしまーす!
~剪定編~
剪定は、葉が落ちる12月~2月頃に、品質・収量向上と作業の効率化を目的に行います。
中山地域では、低樹高栽培を推進しているため、木の高さを約3m50cmになるよう剪定を行うそう。いただいた中山栗剪定講習会の資料には、「主枝候補を選び、主幹の延長枝と主補枝をそれぞれ枝長の半分に剪定する・・・」などの説明がたくさんありました!
三ツ井さんの説明を聞いて剪定の様子を見た後、実際に1本の木を剪定してみました!
今回使用した道具はノコギリと剪定バサミです。
どこを剪定すれば良いのか、迷いましたが、もくもくと作業することができました!成長した枝を切るのはもったいないと思ってしまいがちですが、残す枝以外は、ばっさりと剪定で切り落とし、次の年に実がなるように、枝を育てていくことが大切みたいです。プロの農家さんは、長年の経験を頼りに短い時間で剪定する事ができるようです!!
(太陽の光が下層部に入るよう、樹木上部の枝を中心に剪定してみました!上部の方がスッキリと見えますか?笑)
剪定後の枝は、ウッドチッパーを使って処分したり、私有地の枝捨て場に処分するそうです。これもなかなかの重労働みたいです・・・。
三ツ井さん、お忙しい中ありがとうございましたー!
次回の更新もお楽しみに★
取材:MRN
~肥料編~
剪定が終わった後の2月下旬~3月上旬ごろ、次は肥料の散布を行います。作業自体は単純ですが、土台となる樹を立派に育てて大きな実をたくさんつけるために大切な作業だと三ツ井さんは語ります。
今回使用するのは肥料とバケツ、そして手袋です。1本の樹に必要な肥料は約2kg。10kgの肥料だと5本の樹に撒くことができます。
早速お手本を見せてもらうことに!バケツの中に肥料を10kg入れて肩にかけ、斜面に生えている栗の樹に肥料を次々と撒いていきます!
肥料を撒く際のポイントは、樹の根本を中心に2~3m離れたところをドーナツ状に撒くこと。また偏りが無いように万遍なく撒くことも重要だと教えていただきました。理由としては、栗の樹の根は土の下で広範囲に広がっていて樹から離れたところにある根の方が栄養を吸収しやすく樹の生育を促進せるからだそうです。なるほど!!!
実際に私も体験してみたのですが、10kgある肥料を抱えながら斜面を歩くだけでもなかなかの重労働でした…。私が悪戦苦闘している一方で三ツ井さんは軽やかにテキパキと肥料をどんどん撒いていきます!
「こういった作業がちょうど良い運動になって健康でいられています」と三ツ井さん。いつまでも健康でいられる秘訣を教えていただきました!
肥料編はこれにて終了!次回の更新をお楽しみに~!
取材:TAMA
~除草・消毒編~
緑が生い茂り、日に日に暑さも増す5月~8月。栗の実もなり始めるこの期間には収穫に向けた作業である、除草剤と消毒の散布が行われます。
いざ栗を収穫しようとした時、栗の木の周りに草が生い茂っていると、落ちた栗が発見しづらくなりますし、拾いにくいですよね?なので栗を収穫しやすくするため、除草剤を定期的に散布します。単純に見えるかもしれませんが、収穫に直結する大事な作業です!
また栗の実を病気や虫から守るため、消毒も必要となります。最初は栗の木全体に消毒を行いますが、収穫前の今回は実を集中的に消毒します。上から下へ、もれがないように狙いを定めて次々と消毒していきます。
「こうした作業の時には、好きな音楽を聴きながら楽しくするのがコツです」と三ツ井さん。今回もカラオケで普段歌うお気に入りの曲を聴きながら作業をしていました!
効率良く、そして楽しく!それが人生のコツなのかもしれませんね。
さあ、次はいよいよ栗の収穫です!次回の更新をお楽しみに♪
取材:TAMA
~収穫編~
お盆が過ぎた頃、早生の栗が落ち始め収穫が始まります。9月になると中生の栗が最盛期を迎え、10月中旬頃まで晩生の栗を収穫します。
収穫に使う道具は、「栗拾い手袋」。
栗のイガは触ると痛いですよね?ところが、この手袋を使うと全く痛みを感じません!最初は、イガが手袋を突き破りそうで優しく触るだけでしたが、慣れるとギュッと握って中の栗を取ることができました。
あると便利な道具は、「(手作り)竹の棒」
栗は他の果物とは異なり、地面に落ちたものを収穫しますが、竹の棒を使って木から叩き落すことで、より効率的に収穫することができます。この収穫時期は非常に短く、栗の品質と収量を保つためには素早く作業を行うことが重要です。
座ったまま収穫を行うので、三ツ井さんも体力的に大変で、足腰にかなりの負担がかかるそうですが、黙々と栗を拾い続け、たくさんの栗を収穫することができました。
取材:MRN
~選果編~
収穫後、「皮が黒くなっているもの」や「割れているもの」を中心に手作業で選別します。
次に、選果機を使ってSサイズから4Lサイズに選果します。写真を見ると。3L4Lサイズの大きい栗がたくさんあることが分かりますね。
剪定、施肥、除草など地道な基本管理が美味しい栗を作るうえで重要とのことでした。
最後に、三ツ井さんお勧めの食べ方をご紹介します。
紙袋に栗を入れて(2Lサイズで約5個)600Wで3分20秒加熱します。※レンジの種類によって異なりますので、ご注意ください
ホクホクの美味しい栗を食べることができますよ。
以上で1年間をとおした中山栗栽培体験は終了です。
天気に左右され、足腰に負担のかかる作業は本当に大変だと感じました。色々と体験させてもらい、最後には自分で収穫した栗を食べましたが、いつも以上に美味しく頂くことができました。中山栗を多くの人に知ってもらうために、こらからも魅力発信を頑張ります!
取材:MRN
3.中山栗を使った商品
伊予市には、中山栗を使った商品が多くありますが、今回は、ふるさと納税で購入できる中山栗を使った商品をご紹介します。
伊予市内のお店では、栗の時期になると中山栗を使ったスイーツも販売されます。是非、足を運んでみて下さいね。
- なかやま栗スイーツ(Fun Space株式会社)
「銀寄栗」を贅沢に6粒使用した栗ジャムです。
- 栗千樹(まんじゅう屋久保)
栗が丸ごと1粒入ったお饅頭です。
- 伊予栗なかやまロマン(株式会社 別子飴本舗)
栗を練りこんだようかんを、ふんわりと焼き上げたスポンジ生地ではさんだシベリアンとクッキー生地に栗を乗せ、さくさくとした口当たりが楽しめるフロランタンの2種の焼き菓子があります。
- 栗ジャム(株式会社プロシーズ)
中山栗を100%使用した栗ジャムです。