🌰大きくて甘い“中山栗”🍂地元で愛される秋の味覚ととっておきのレシピ
2025.11.10

伊予市の中山地域で栽培される栗は、他の地域のものに比べて大ぶりで甘みが強いのが特徴です。
江戸時代には、第三代将軍・徳川家光に献上され、大いに喜ばれたという逸話も残っています。
今回の記事では、幻の「佐礼谷ゆずこしょう」をはじめ、地域の特産品を手がける「イエローキッチン」代表・宮本洋子さんに、中山栗の魅力や保存方法、家庭で楽しめるレシピについて伺いました。🍴
🌰大きくて甘い、中山栗

📸 イエローキッチンの宮本さん。ご自身も栗を栽培されているそう
「中山は山間部にあるので昼夜の気温差があり、栗の甘みが増すんです。
また、粘土質の赤土は水もちがよく、粒が大きく育つのも特徴ですね」と宮本さん。
栗は季節限定の食材。だからこそ、すぐに処理して冷凍保存しておくと、秋以外の季節でも楽しむことができます。🌾
栗の冷凍保存のコツについてもお聞きしました。
❄️栗の冷凍保存のコツ
■皮付きのまま冷凍
皮がついたままでも冷凍OK!✨
ただし、焼き栗にする場合は、お尻に切り込みを入れることを忘れずに。
自然解凍するとベチャッとなりやすいため、使うときは冷凍のまま加熱調理するのがおすすめです。
■皮を剥いて冷凍
栗を湿らせて、お尻の方から皮を一気に剥きます。
その後、焼きみょうばんを入れた水に一晩浸す(急ぐ場合は15〜20分でも可)。
その後、軽く湯通しを行い、白っぽい栗がほんのり黄色くなったら引き上げます。
ここまでが下処理で、その後すぐにお料理にも使えます。
冷凍する場合は、粗熱をとってから冷凍しましょう。🧊

📸 栗専用の包丁でするすると鬼皮を剥いていく宮本さん。さすがの手さばき!

📸皮を剥き、湯通ししてから保存袋に入れて冷凍を
🍚家庭で楽しむ栗レシピ
イエローキッチン直伝、家庭で簡単に作れるレシピも教えていただきました。👩🍳
■栗ご飯🌾

中山では栗寿司も名物ですが、今回は自宅で手軽に作れて子どもにも人気の栗ご飯のレシピをご紹介します。
🍚 材料(3合分)
| 材料名 | 分量 |
|---|---|
| 米 | 3合 |
| 栗(冷凍または下処理済みのもの) | 300g |
| 塩 | 小さじ1 |
| 酒 | 大さじ1 |
炊飯器にすべてをセットして炊くだけ!🍶
※水の量は通常の炊き込みご飯と同じでOK。
栗の皮むきは大変ですが、下処理をしておけば、あとはあっという間に秋のごちそうが完成!🎑
■栗の渋皮煮🍯

栗ご飯に比べると少し手間はかかりますが、とっても美味しい「栗の渋皮煮」のレシピです。
🍯 材料
| 材料名 | 分量 |
|---|---|
| 栗 | 適量 |
| 重曹 | 鬼皮をとった栗の重さの7% |
| 三温糖 | 鬼皮をとった栗の重さの6割 |
| 塩 | ひとつまみ |
🍯 作り方
栗の鬼皮を渋皮を傷つけないように剥く。
🌰コツ2:栗の底の硬い部分は最初から剥かずに残しておいて、1回湯がいてから剥く。
鬼皮をとった栗を水から湯がき、沸騰して弱火で約5分湯がく。
ザルにあげ、お湯に重曹の⅓を入れ、5分ほど煮て汁が黒くなったらザルにあげる。
鬼皮が残っている場合はこの段階で取り除く。
再度、お湯と重曹⅓を入れて、5〜10分ほど煮る。
煮汁が黒くなったらザルにあげる。
3回目も同様に。
煮汁が黒くなったらザルにあげる。
重曹を入れずにお湯だけで湯がき、ザルにあげる。
汁が黒い場合は再度湯がく。
アクが取れたら、少なめの水と三温糖、塩を入れ、沸かしてから栗を投入。
栗がひたひたになるまで水を追加し、落とし蓋をして1時間ほど煮る(圧力鍋なら約2分でもOK)。
シロップがひたひたの状態で冷ます。🍯
🍁中山の秋は栗とともに・・・
栗の季節は短いけれど、保存の工夫やひと手間で長く楽しむことができます。
手間を惜しまず、季節の恵みを味わう時間こそ、秋の醍醐味かもしれません。🌾
さらに中山町では、毎年秋分の日に「🌰なかやま栗まつり」も開催されています。
栗ご飯や栗寿司、焼き栗など、中山ならではの秋の味覚が集結。
地元の人々が支える、あたたかなお祭りです。🎉
中山栗には、土地の恵みと人の手のぬくもりが詰まっています。
季節の移ろいを感じながら、ひと粒ひと粒大切に秋の実りを味わう。
そんな丁寧な暮らしが、この町の日常には息づいています。🍁🌰




